何か動かないとと思い、真庭まで行きました。
途中崖崩れがあって、随分と遠回りして、行くのに4時間ほど・・いったい何キロ走ったんでしょうかね?
それはそうと、上映時間には間に合いました。
見た作品は、「嘘つきヤコブ」という映画です。今は無い、東ドイツの映画ですね。
こういう大きな画面で映画を見るのは、ものすごく久しぶりで、岡山映画祭以来なので二年ぶりでしょうか?
体力が無いので、2時間とか見るのは疲れるので、行かなかったわけです。
作品を見た結論を言いますと、とても良かったです。
舞台は、第二次大戦中のゲットーで、主人公のヤコブが、あるきっかけから嘘をつき、それを機に嘘をつき続けるという内容。
ですが、この嘘は、決して悪意ある嘘ではなくて、人々に希望を与えるものでした。というところが作品の面白さで、人々は、その嘘に乗っていきます。うすうす気づいている人も、もちろんいるわいけですが、それでも、極限の状態では、人は嘘でも信じたいわけです。
ラストは、周知のとおり、ゲットーであった、いわゆる容赦無い現実の世界。バッドエンドと言えるかもしれませんが、短い間、人が生きる中でも、その嘘には意味があったのか?ということが問われるような内容。生きることと希望の兼ね合いといいますか・・
1974年の映画ですが、人の心というものをよく描いている感じです。というか、まだ、戦争経験者が多いからこそ、描けた内容ではないかと思いました。伝わるものが違うわけです。
映像について思ったことは、まず4:3だということ。とても四角くて、いわゆるSDサイズとかと同じ比率。写真でもスマホやカメラ等、最もメジャーなアスペクト比です。
最近の映画は、アメリカの都合とも言えますが、16:9以上の横長が普通で、画面としては、横を広く見る感じになりました。
4:3は上下が広いので、けっこう上のほうもチラチラと見ます。ぼくは、こちらの比率が好きだったりします。
写真でも、3:2よりも4:3のほうが好きです。3:2は、個人的には長すぎる感じで、特に縦にした時に違和感を感じます。
まぁ、それは個人的な感覚なので、良いとして、映像的にも細かい所まで描けていて美しい、もちろんカラフルなわけではありませんが、その汚れた街の風景が、とても美しいと思いました。
終わった後、主催側の黒川さんと少し話をしました。
素直に、とても良かったと答えました。
この映画を見たのは、たまたまで、ねらって見に行ったわけではなく、行けるのがこれだから見たわけですが、事実上、この映画を紹介してくれたのは黒川さんなわけです。
真庭という県北の小さい街で、このような企画をされるのは素晴らしいと思いました。